リモート時代の趣味の見つけ方

在宅勤務の合間に始めるデジタルスケッチ：PCスキルを活かし創造性を刺激する手軽な趣味

在宅勤務が定着し、通勤時間がなくなり仕事に集中できる一方で、仕事とプライベートの境界が曖昧になりがちと感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。日々の業務に追われる中で、気分転換やリフレッシュの時間が取れず、新しい趣味を見つけたいけれど、情報収集に時間をかけられないという声もよく聞かれます。

そこでおすすめしたいのが、デジタルツールを活用した「デジタルスケッチ」です。PC操作に慣れたITエンジニアの方々にとって、デジタルスケッチは親しみやすく、創造性を刺激しながら手軽に始められる趣味として、在宅勤務の合間のリフレッシュに最適です。

デジタルスケッチが在宅勤務の合間に適している理由

デジタルスケッチには、在宅勤務というライフスタイルにフィットする多くのメリットがあります。

• 短時間で楽しめる 数分間の短い休憩時間でも、気軽にタブレットやPCを取り出して線を引いたり、色を塗ったりと、気分転換が可能です。本格的な作品制作だけでなく、単なる落書きのような感覚で楽しめるため、プレッシャーを感じることなく続けられます。

• 低コストで始めやすい 初期費用としてタブレットやスタイラスペンの購入が必要ですが、一度揃えてしまえば、絵の具やキャンバス、画材を買い足すといった継続的な費用はほとんどかかりません。無料のペイントアプリも充実しており、コストを抑えて始められます。

• PCスキルが活かせる ITエンジニアの皆さんは、普段からPCや各種ツールを使いこなしているため、デジタルツールの操作には抵抗がないことでしょう。デジタルスケッチでは、レイヤー機能やブラシの種類、デジタルエフェクトなどを駆使するため、その操作感覚は普段の業務に通じる部分があり、スムーズに学習を進めることができます。

• 創造性を刺激し、集中力を高める 絵を描くという行為は、右脳を活性化させ、思考を巡らせることで集中力を高めます。仕事とは異なる種類の集中力を使うことで、気分を切り替え、新鮮な気持ちで次の業務に取り組むことができるでしょう。また、自分のアイデアを形にする喜びは、日々の生活に彩りを与えます。

• 場所を選ばない タブレットとペンがあれば、書斎はもちろん、リビングやベランダ、あるいは気分転換にカフェへ出かけた際など、場所を選ばずにどこでも楽しめます。絵の具のように散らかることもなく、手軽に始められる点も魅力です。

デジタルスケッチを始めるためのステップガイド

多忙な日々を送る皆様のために、デジタルスケッチを簡単に始めるための具体的なステップをご紹介します。

1. 必要なものを揃える

デジタルスケッチを始めるために最低限必要なものは以下の通りです。

• タブレットまたはPCとペンタブレット
  • タブレット（例：iPad、Androidタブレット）: 手軽に持ち運びができ、直感的な操作が可能です。特にApple Pencil対応のiPadは人気があります。
  • PCとペンタブレット: 既に高性能なPCをお持ちであれば、ワコムなどのペンタブレットを接続することで、モニターを見ながら描くことができます。
• スタイラスペン タブレットで描く場合は、専用のスタイラスペンがあると、より繊細な表現が可能になります。Apple Pencilなどが有名ですが、安価な汎用スタイラスペンもあります。

• デジタルお絵かきアプリ 無料から有料まで様々なアプリがあります。まずは無料アプリから試してみるのがおすすめです。

  • 無料アプリの例: ibisPaint X (iOS/Android)、Krita (PC)、MediBang Paint (PC/iOS/Android)
  • 有料アプリの例: Procreate (iPad/約1,900円 ※買い切り)、Clip Studio Paint (PC/iOS/Android/月額プランまたは買い切り)

2. 費用の目安

• タブレット: 新品で数万円から十数万円。中古品や型落ちモデルを選べば費用を抑えられます。
• スタイラスペン: 数千円から1万円台。
• アプリ: 無料アプリから始めれば0円。有料アプリも買い切り型を選べば、初期費用のみで済みます。

例えば、少し前のモデルのiPadとApple Pencil（あるいは互換品）、そして無料アプリから始めれば、数万円程度でスタートすることが可能です。

3. 始め方

1. アプリのインストールと基本操作の確認 まずは選んだお絵かきアプリをインストールし、ブラシの選択、色の変更、レイヤーの追加といった基本的な操作を試してみましょう。多くのアプリにはチュートリアルが用意されています。

2. まずは「落書き」から 完璧な絵を描こうと気負う必要はありません。休憩時間に、真っ白なキャンバスにただ線を引いたり、図形を描いたりするだけでも構いません。自由に手を動かすことで、デジタルツールの感触に慣れることができます。

3. シンプルなものを描いてみる 身の回りにあるコップ、ペン、植物など、簡単なモチーフを選んで描いてみましょう。写真を見ながら模写するのも良い練習になります。

4. チュートリアルや参考書を活用する YouTubeにはデジタルスケッチの基本的な描き方やアプリの使い方に関する動画が豊富にあります。また、初心者向けの入門書も役立つでしょう。

実践のヒント

• 完璧を目指さず、楽しむことを優先する 「絵が上手くなければならない」というプレッシャーは不要です。上達は後からついてくるものとして、まずは描くこと自体を楽しんでください。
• 隙間時間を有効活用する 会議の合間や、ランチ後の休憩時間など、数分間の隙間時間でもタブレットを取り出して気軽に描いてみましょう。短い時間でも集中することで、気分転換になります。
• オンラインコミュニティやSNSでの情報収集・共有 TwitterやInstagramなどのSNSには、デジタルスケッチの作品を共有するコミュニティがあります。他の人の作品からインスピレーションを得たり、自分の作品を投稿してフィードバックをもらったりするのも良い刺激になります。
• 描きたいもののアイデアをストックする 日常の中で「これ描いてみたい」と思ったものがあれば、写真に撮っておいたり、メモしておいたりすると、いざ描こうと思ったときにスムーズに始められます。

まとめ

在宅勤務が続く中で、新しい趣味を見つけて生活にメリハリをつけたいとお考えのITエンジニアの皆様にとって、デジタルスケッチは、PCスキルを活かし、創造性を刺激しながら手軽に始められる理想的な趣味となり得ます。

短時間で気分転換ができ、初期費用を抑えて始められる点も大きな魅力です。ぜひこの機会にデジタルスケッチの世界に足を踏み入れ、在宅勤務の合間に新たな発見とリフレッシュの時間を手に入れてみてはいかがでしょうか。日々の生活に彩りをもたらし、より豊かな毎日を送るための一助となることを願っております。